掛茶料理むとう「真っ黒はんぺん」を開発

今回は、「真っ黒はんぺん」を開発されたということで、掛川市にある「掛茶料理むとう」さんにやってきました。

こんにちは!どうぞよろしくお願いいたします!

こんにちは!専務取締役の武藤 太郎です。

武藤 太郎

1978年静岡県生まれ。様々な職種を経て、現在の掛茶料理むとうに専務取締役として就職。会席料理を土台にふぐ料理や茶料理の研究を行っている。

平成31年に掛川市に制定された通称緑茶で乾杯条例の提言を主導し、緑茶文化の拡散や消費拡大に努めている。座右の銘は温故知新。魅せる誂える拵える。

早速ですが、今回開発された商品をご紹介いただけますか?

黒はんぺんをベースに、竹炭を使用してもっと黒くしました。

商品を開発される際に工夫されたポイントを教えてください!

健康食といっても、ある程度日常的に食べられるものでなければならないと思っています。日常的に食べられる方が、食べる方の健康や意識により影響を与えやすいと考え、今回はコース料理ではなく一品料理を選びました。

また、伝統的な会席料理は既に健康食の条件を満たしてますからね。うちが健康コース料理を開発すると、いつもの料理になっちゃうので。違うことにチャレンジしようという気持ちもあります。

魚離れが進む現状では、含有ミネラルや脂質などのタンパク質以外の栄養素に目を向ければ、もっと魚肉の比重を高めても良いのだと思います。
少し極端なインパクトのある見た目にした背景は、少しでも多くの方の目に止まることで、魚食を見直すきっかけになればと思います。
効能以外の部分で、どう訴求しやすく商品を作り込むかについて苦心しています。

今回の商品は、どのような方に楽しんでいただきたいですか?

肉食に偏りがちな方に特に楽しんでいただければと思います。
魚が苦手とおっしゃるお子様にも良いですし、腸内環境改善に意識のある方にもおすすめです。

今回、「健康食メニュー・商品開発と販売促進支援」に参加されて、良かったと思うところを教えてください。

健康志向の食を改めてじっくりと考える良い機会となりました。
世の中にどれほどたくさんの「健康食っぽい食品」が多いのかを知ることになりました。
伝統的な手間のかかる製法であれば、もともと健康食であったものも多く発見しました。いつの時代からか量産や効率化の名のもとにバランスを崩していったか。自身で黒はんぺんを一から作ってみて、感じました。

最後に、今後の取り組みについて是非教えてください!

安直な健康食の訴求に走らず、丁寧に継続していこうと思います。また、伝統的な調理法による食事や、食文化がどれほど健康に影響を及ぼしているのかを、改めて確認しようと思います。

そのためには、生産背景や周辺環境なども確認する必要があります。食文化の背景には、当然健康に配慮した意図も含まれているはずです。歴史的な食事は特に顕著です。(昔は、食による健康管理が命に直結していたからです。)
これらも、あらためて見直していく必要があるでしょう。

昨今では、コース料理のデザートを低糖にしただけで健康を謳っているケースが増加していますが、本来西洋料理においてはオードブルからメインまでの糖質が不足しがちであったこと、肉食による脂質増加や消化不良への対応が必要であったことから、甘くてフルーツを使用したデザートが発展してきました。現代において、糖質過多になっているのはデザート以前の料理の製法が横着になっているからとも言えます。

また、1食あたりのカロリーを下げることだけを良しとする商品、塩分が少ないことを謳うだけで健康食とする商品もあります。しかし、必要カロリーを下回れば、不健康に痩せることになりますし、塩分は人間にとって必須のミネラルです。

過度に不足すれば、健康を害するだけでなく死につながることもある成分であるはずです。
どうせやるなら、そういった商品を含めてバランスをとることを訴求していくことが本当の健康食につながるのではないかと思います。

本日はお忙しいところありがとうございました!

事業者情報

事業者名掛茶料理むとう
所在地静岡県掛川市上張830
アクセスJR掛川駅から車で5分。
東名高速道路掛川インターから車で1分。
営業時間11:30~14:00
17:00~21:00
定休日月曜日
※月曜日が祝祭日の場合または、臨時営業の場合は翌日に振替
開発レシピ真っ黒はんぺん